公開日 2025年02月28日
更新日 2026年06月30日

やきものの世界には、地域ごとにさまざまな呼び方があります。その中でもよく耳にするのが「瀬戸物(せともの)」という言葉です。瀬戸物とは、本来 愛知県瀬戸市周辺で作られる瀬戸焼のことを指します。志野(しの)や織部(おりべ)など、桃山時代に誕生した名品が多く、当時の茶人たちに高く評価されました。
しかし時代が進むにつれ、瀬戸は磁器の生産地として大きく発展し、その結果、「瀬戸物」という言葉は 陶器や磁器といったやきもの全体を表す一般的な呼称として広く使われるようになります。
興味深いことに、瀬戸物という呼び方は主に東日本で使われ、西日本では「唐津物(からつもの)」という言葉が使われていた時代もあります。唐津物とは、九州北部で作られ、唐津港から全国に運ばれていた陶磁器の総称です。現在ではあまり一般的な呼び名ではありません。
やきものには他にも陶器、磁器、土器などさまざまな種類があり、それぞれ作り方や特徴が異なります。呼び名の違いを知ると、身近な茶碗や皿を見る目が少し変わってくるかもしれません。