東京瀬戸物語とは
about
何故私が瀬戸物屋を始めたのか?
私の家は、戦前に本郷三丁目で瀬戸物商を営んでおりました。
戦災により店は縮小を余儀なくされましたが、その後も祖母へと受け継がれ、商いは続きました。
戦後、二代目である父は大森の地にて「陶玉堂」の屋号を掲げ、瀬戸物商を再び興し、昭和五十年代まで商いを続けてまいりました。
その後、父は不動産業へと転じ、三代目である私は現在、「株式会社陶玉エステイト」としてその流れを引き継いでおります。
しかし、かつての商いを支えていた瀬戸物の数々は、倉庫に大切に保管されたまま、長い年月を経て今日に至っております。
改めてそれらの品々と向き合ったとき、そこにあるのは単なる在庫ではなく、家族三代にわたる営みと、昭和という時代の暮らしそのものであると感じました。
当時の器は、いま一般に流通しているものとは異なり、薄手で手に馴染み、ひとつひとつに職人の手仕事の跡が残っています。
色付けや柄行きにも、量産品には見られない温もりと個性があり、今となっては出会う機会の少ない品々です。
これらをこのまま眠らせてしまうのではなく、日々の暮らしの中で再び使っていただくことこそが、本来の姿ではないか――そう考えるに至りました。
こうして私は、家業の原点ともいえる瀬戸物の販売を、あらためて始めることにいたしました。
「陶玉堂」から受け継いだ器の数々を、三代目として次の時代へと橋渡しする。
その思いを込めて、一点一点を大切にご紹介してまいります。
昭和の香りを残す器たちが、皆様の食卓や暮らしの中で、再び息づくことを願っております。
株式会社 陶玉エステイト 陶玉堂
代表 中島 康次郎
